【コラム】ケトルベル入門

ほとんどのみなさんはじめまして。

そうそうたる連載陣の中にプカリと浮かぶ見たことも聞いたこともない名前、

「山田崇太郎」

「こいつ誰やねん」と思ったあなた。正しい反応です。

「ご職業は?」と聞かれたら「総合格闘家です」

と答えたいところですが、悲しいことにどうもトレーニーかケトルベル愛好家としてしか

認知されていないようです。五度の飯(栄養補給はこまめにね!)より練習とウエイト好き。

あらゆる格闘雑誌、トレーニング本、健康本を読みあさる筋肉オタクです。

自宅を改造したウエイトルームで日々引きこもって鍛えています。

雑誌の一風変わった清涼剤としてがんばりますので、過度な期待をしない程度に応援よろしくお願いします。

自己紹介です。1983年9月23日生まれの24歳。見た目年齢30オーバー。

175センチ、78キ口ぐらい。風貌→ギロチンがかかりにくくなるようにスキンヘッド。剃毛は日課。

自慢→美白(カットが見えなくても気にしない)。

特技→においでサプリメントを当てる。猫になつかれる。好きな言葉→「大魔王」と「食物繊維」

座右の銘→「パラエストラの秘密にしときたい兵器」BY中井祐樹大先生

日本ケトルベルトレーニング協会を設立し、日々ケトルベルの普及に努めておりますので、これはまたとない題材!では真面目にケトルベルの話を…。

 

 

ケトルベルは全身を運動させるトレーニングが中心のため、体幹やコーディネーション能力が強化される

 

 

ケトルベルとは

 

ケトルベルはダンベルの原型といわれる口シア発祥のトレーニング器具です。

日本では数年前から徐々に広まっており、特に格闘家の間で人気です。

私も青木真也選手、今成正和選手、北岡悟選手、八隅公平選手などに指導しています。

トレーニング・マガジン読者の方の多くはウエイトトレーニング経験者だと思います。

ケトルベルは敷居の高いものではありません。基本的にウエイトトレーニングとケトルベルは共通点が多いので、

割とすんなりケトルベルトレーニングを導入できると思います。

共通するのは姿勢、フォーム、呼吸法などです。

ケトルベルの多くの種目には、「肩をすくめない、腰を曲げない、膝や股関節を曲げ足の力を使う」など

トレーニーの方にはおなじみのデッドリフトなどのウエイトトレーニングの動作がたくさん含まれます。

ウエイトでは動作を「1、0、2でゆっくり行うように」(※)といった反動を抑えて行うのが基本的です。

それに対しスポーツなどでは反動を使った動きばかりです。なぜウエイトではゆっくりとした動きの指導をされるのか?

 

まず、筋肥大にスポットをあてた場合、緊張の持続というのが重要になるので、

簡単に言えば筋肉をつけるという点において有効なわけです。

ケトルベルでももちろん筋肥大はしますが、ウエイトよりは劣ります。

しかし、ケトルベルでは普通のウエイトとは違い、バリスティック(瞬発力を用いた)な種目など、

全身を連動させて使うトレーニングが中心のため、体幹やコーディネーション能カが強化されます。

すなわち、ケトルベルトレーニングを取り入れることによって、腹筋などの体幹(ここでは腹筋群と起立筋を指す)、

肩の強化、バランス能力、動的柔軟性、連動性の向上が期待できます。

よって普通のウエイトトレーニングで扱う重量も増え、筋量増加にも貢献してくれるでしょう。

そして、高レップで行うことにより、心肺機能の向上、体脂肪の減少にも効果的です。

また、家に1つあれば全身鍛えられる簡便性も魅力的です。さらにケトルベルは独特の形状のため、運動の自由度が高いのです。

バーベルなどだと、軌道にも自由度がなく、個人差がある肉体、関節などに対して人によっては無理を強いることになるため、

痛みの出る種目もあるかと思います。ところがケトルベルの場合、自由度が高いため、痛みのない関節角度で行えます。

「バーベルのフルレンジのフロントプレスだと肩がなるが、ケトルベルだとそのような不快感がない」という体験談もあります。

 

 

ケトルベルの選び方

 

皆さんがまず疑間に思うのは「何キ口のケトルベルを選べばいいの?」ってことではないかと思います。

あまりに重いとスイングやフロアプレス、口ウイングなどでしか使い道がなくなってしまいますが、

軽すぎてもストレッチ的な種目以外で役に立たなくなります。

ケトルベルは全身の連動性を養う種目などのはずなのに、腕だけであげることができてしまったりでは、効果はあまりありません。

というわけで、「ショルダープレスができる重量よりやや重いもの」をおすすめします。

最初にスイングやクリーン、ジャークなどをやりこんでいくうちに筋力も伸び、

スナッチやトルコ式ゲットアップなどのさまざまな種目が行えるようになります。

ちなみに運動未経験者の男性で16キロ、運動経験者で24キ口、ウエイトトレーニングの経験者で32キ口以上が目安です。

 

※ポジティブ(ウエイトをあげる動作)に1秒、トップ(懸垂だったら体を完全に引き上げた位置)で0秒、

ネガティブ(ウエイトをおろす動作)に2秒かけて行うという意味

 

 

 

 

 

 

「できるかな?」編

※呼吸は上げるときに力強く吐き、降ろすときに吸います。

 

 

スイング

 

下半身から上半身に力を伝える感覚を養うことができます。ハイレップスで行うと心肺機能向上にも効果的で、

ウォーミングアップにも適しています。主に下背群、臀筋、ハムストリングス、僧帽筋が鍛えられます。

 

<雑誌P68写真の説明>

右下の写真→片手で行うワンハンドスイングという種目もある

左下の写真→片手ずつ持ち替えて行う方法

 

動作解説

両足の間にケトルベルを置き、臀部を後ろに突き出して、膝を曲げる。

ケトルベルのハンドルを両手で握り、足の間に振り助走をつける。

前方に放り投げるよう上げ、肩の位置まで振り上げる(股関節の伸展を意識し、膝の伸展はあまり意識しない)。

腕の力も使わず、股関節伸展で作られた力を上体に伝える。

 

注意点

膝にケトルベルをぶつけないように足をしっかり開くこと。

目でケトルベルを追うとそれにつられて背中が丸まったり、

首を怪我するので視線は常に正面を向けていること。

 

 

 

 

レネゲートロウ

 

ケトルペル独特の種目で、普通のウエイトトレーニングではなかなかお目にかかることのない種目だと思います。

この一種類だけでも全身の筋肉が刺激を受ける、とてもハードな運動です。

全身を使いますが、主に広背筋と、アイソメトリックスに収縮する大胸筋の発達が著しい種目です。

 

 

動作解説

2つのケトルベルを地面に肩幅に置く。

手首に負担がかからないようにするため、 ハンドルは45度の角度になるように。

ハンドルをしっかり握り、両足を後ろに伸ばし、腕立て伏せのような姿勢をとる。

まず左側のケトルベルを地面に押し付けながら右側のケトルベルを腰まで引き、

トップで1〜2秒静止(体重を左側にかけるとやりやすい)。

次に右手のケトルベルを地面に押し付け左手のケトルベルを引く。

 

注意点

バランスをとるのが難しかったら足を開く。

慣れたら足を閉じて負荷を上げる。

引く側はあらかじめ広背筋を収縮させ、押し付ける側は胸筋を収縮させるとやりやすい。

 

 

 

 

トルコ式ゲットアップ

 

姿勢維持のため全身に効きますが、特に腹筋に今までのトレーニングにはない刺激が

得られると思います。肩の柔軟性にも効果があります。

 

 

動作解説

床に仰向けになり、左手にケトルベルを握り、肘を伸ばしてプレスした姿勢をつくる。

右手を地面について床を押すようにして上体を起こす。

左足を踏み出し、そのまま立ち上がる。

同じ軌道を通って再び床に仰向けになる。ケトルベルを右に持ち替え、これを反復する。

 

注意点

ケトルベルは最初から最後まで肘を伸ばしたまま保持すること。

最初のうちはケトルべルを目で追うとバランスをとりやすいが、首に

負担がかかるので、慣れたら正面を向いて行うこと。

 

 

 

 

クリーン

 

瞬発力やスピードを高めます。下背部、臀筋、ハムストリングス、僧帽筋の

発達に効果があります。

 

 

動作解説

肩幅で立ち、片手でケトルベルを握る。腰を落として膝伸展から股関節伸展で動作し、

立ち上がると同時にケトルベルを肩の位置まで上げ、脇をしぼる。

手の平を内側に向けると自然とケトルベルが前腕におさまる。

 

注意点

ケトルベルを腕の力ではなく、足の力でクリーンすること。

立ち上がる際、腰椎伸展が入らないようにすること。

腰は反ったり丸めたりせず、まっすぐにして関与させない。

前屈は腰ではなく股関節を曲げることによって行う。

 

 

 

 

スナッチ

 

スイングと同じように、全身の連動性が高められます。瞬発力や心肺機能の向上、

下背部、臀筋、ハムストリングス、三角筋、カーフ、僧帽筋の発達に期待が持てます。

 

 

動作解説

肩幅で立ち、片手でケトルベルを握る。

両足の間にケトルベルを振り助走をつける。

遠心力と股関節伸展の力で腕を振り上げて頭上にケトルベルを保持する(感覚として高いスイングのようなもの)。

その後、同じ軌道を通って両足の間に戻し、反復する。

 

注意点

頭上から振り下ろすことになるので体への負担が大きい種目。

腰を丸めず、股関節に負荷を逃がして、股関節で負荷を受け止める。

32キ口程度ならこの方法でも問題ないが、4O、48キ口、それ以上になるとウエイトリフティング

のようなフォームに変わる(ケトルベルの重量の体重比にもよるが、遠心力を利用できなくなるため)。

 

 

 

 

フルボディアタック

 

ケトルベルトレーニングの中には自重を使った運動と組み合わせて行うものもあります。

これもその1つです。強烈なカーディオとして行ってみてください。

 

 

動作解説

腕立て伏せの状態から前方に足を踏み出して立ち上がりダブルクリーン。

さらにクリーンした2つのケトルべルを地面に置きバービー。

 

 

 

 

創意工夫しだいでいろいろなオリジナルの種目を行うことができるのもケトルベルの楽しさの1つです。

フルボディアタックの間にレネゲイトロウを入れてみたり、スイングの後にスクワットを入れてみたり…

皆さんもぜひケトルベルを体験して、その楽しさと効果を体感してみてください。

 

 

警告!

 

ケトルベルはフォームや適切な重量を誤ると、腰痛や肩の怪我などのリスクがあります。

まずは何も持たない状態や軽いダンベルで動作の確認を行いましょう。

コントロールを誤ると大変危険なので周囲に人や物がないか確認して行ってください。

 

 

 

 

鉄愛コラム

 

前科も何もない優良市民なのに、なぜだか職務質問されます。

新宿などでは怪しさに磨きがかった人がたくさんいるので私は見向きもされませんが、自宅付近ではやたら職質に合います。

同じ警察官に職質され、「また君か」と。こっちのセリフだよ。

職質ではないですが、パトカーに追いかけられたことも。

高校のときからプレート持ち込んで鉄棒で加重懸垂するくらい公園に入り浸り。

サンドバックを買って庭で蹴ってたらご近所から苦情。しかたなく深夜の公園で、木にミットを取り付けて

バスバス蹴ってました。そしたら真っ暗な隣家の明かりがパッパッパッっとついて、ほどなくすると

サイレン鳴らしながらパトカーが。どうやら私を捕まえにきたみたい。ダッシュしました。逃げ切れてよかった…。

 

 

 

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