【コラム】トレーニングは密度(濃さ)が命

皆さんこんにちは。マメに手の豆を削ってお手入れをしていたにもかかわらず、

デッドリフトをやり込んだら手のひらの皮膚がズルむけ&ストラップがちぎれて死にました。背中とともに手のひらもオールアウト。まさにデッドリフト!…うまいことも言えず、すいません。コミュ障に加えトーク力まで微妙な私は、マッチョ好き女子との合コンという

千載一遇のチャンスでも会話で空振りし続け、ノーヒットノーラン。

重たいものは持てても女子にはモテない山田崇太郎です。今回のテーマは「オールアウト」です。

 

 

オールアウトさせてナンボ

筋肥大のトレーニングはオールアウトさせてナンボなところがあります(筋肥大が目的でないトレーニングでは、出力を伸ばすためにシングルレップ・多セットでプ口グラムを 組むケースもあります)。「1000回と1001回とでは天と地との隔たりがあった。まさに最 後の1回は全身全霊の限界力を振り絞った1発。その前の1000回はこの1回のためのお膳立てにすぎない。最後の1発はその前の1000回に勝るとも劣らない価値がある」

かの有名なマッスル北村さんの名言ですが、ここにオールアウトのすべてが集約されています。

どこまでやればいいのか?現実的な目安としては「ウェイトが自力で挙がらなくなる点=ポジティブフェイラーまで」というのが管理しやすいでしょう。筋肉が発達するのに十分な刺激が得られます。1回のトレーニングで強烈に追い込んだとしても急激に伸びるわけではないので、筋肥大に必要な刺激が入ればそれで十分。その時点で100だとしたら、101の刺激を与えればいいのです。むしろ頻度を高めて少しずつ伸ばしていくほうがいいでしょう。

とはいえ、筋力も筋肥大も一定比で伸び続けるわけではありません。必ず停滞は訪れます。その際には、高強度テクニックなどを用いて刺激に変化を加えることが、停滞を打破するキッカケとなります。ポジティブフェイラーからでも、ネガティブ動作ならポジティブ動作より筋力発揮が大きいので、セットを継続できます。フォーストレップやネガティブ法などの高強度テクニックなども適切に取り入れれば効果的です。

ただし、補助者のさじ加減で負荷が大きく変わり、トレーニング強度や伸びの管理が難しい面もあります。そもそも〝おひとりさま〟だと行えません。その場合は自力でできるセ ルフネガティブ法(スミスマシンでベンチプレスを行うとして、ポジティブ動作は両手で行いネガティブは片手で行う)や、ストリクトでポジティブフェイラーまで追い込んでからさらにチーティングを用いる、あるいはパーシャルレップで数レップ追加といった方法もいいでしょう。

モーメントアームを変化させてポジティブとネガティブの両面で負荷を変えるテクニックもあります。例えば大胸筋なら、ポジティブはダンベルプレスのフォームで行い、ネガティブはフライ動作に変えてプレス動作よりもモーメントアームを長くして負荷を増す、というように、いろいろな種目で取り入れられます。

ドロップセットもTUT(筋緊張時間)を延長でき、化学的ストレスをかけられるので効果的です。伝説のボディビルダー・小川典秀さん(バックプレス220kgでセットを組む怪物)が、サイドレイズのドロップセットを何も持たずに動かなくなるまでやっていたのが印象的でした。メンタルすごい。私がやると、ドロップする前に追い込み切れていないので延々とやれたりします。これでは意味ナシ。トレーニングは密度というか濃さが大事なのです。

 

 

下準備をしっかりしよう

肉体的限界より精神的限界が先に来るので、つまるところ、昔ながらの精神論が大事になります。根性だけで筋肉がつくわけではないけれど、でも不可欠。どんなに完璧なプログラムでも、最大努力で取り組めなければ望むだけの成果は得られないでしょう。しかも、矛盾するようですが肉体の状態は精神に強い影響を及ぼします。寝不足だったり肉体的に疲労したりしているときは、精神的にもまいりますよね?栄養面もそう。血糖値が乱高下すると感情の浮き沈みも激しくなることは、科学的に解明されています。トリプトファンが脳内に入るとセロトニンという神経伝達物質がつくられるのですが、セロトニンが増えると精神的疲労が起こるとされています。BCAAはトリプトファンの吸収を抑制するので、トレーニング前に摂取することで精神的疲労を防ぐことができます。

つまり、トレーニングに臨むにあたって、最適なパフォーマンスが出せるような下準備が必要ということです。トレーニングを頑張るのはもちろんですが、その前のシミュレーションや栄養摂取も重要。前回のトレーニングから体をしっかり回復させることも然り。常在戦場ならぬ常在筋肉の精神です。カフェインをとることで筋収縮の強化、疲労感、痛みの軽減などの効果が得られ、トレーニング強度を高めることができます。

最後に、オールアウトのための強い味方となるトレーニングギアについて。これはトレーニングをサポートしてくれ、その効果や安全性を高めるものです。ベルトやリストラップ、グローブなどのなじみ深いものから、ベンチシャツやニーラップなどのマニアックなものまでさまざまです。例えば手の筋肉は背中の筋肉に比べると小さいので、背中が限界に達する前にグリップが限界に達してしまい、背中をオールアウトさせられません。セット数を増やすと、今度は皮膚の耐久性の問題が出てきます。

トレーニングしていく過程でグリップが強くなっていくという考えもありますが、パワーリフティングのようにバーベルを持つことが直接的な競技ではないのなら、アップのセットではストラップを使用せずにグリップも鍛え、メインセットではストラップを着用してしっかり追い込みましょう。ギアは賢く、頼りすぎない程度に使うのがいい選択です。

グリッパーをクラッシュしたいわけでもないから、握力や前腕トレに時間を割きたくないという方にもお勧めなのが、FATグリップ。脂肪じゃないですよ。〝太い〟って意味だと思います。使い方はカンタン。 ダンベルやバーベルに取り付けて普通にトレーニングを行うだけ。握る部分が太くなり、自然とグリップも前腕も鍛えられます。一定の握力がなければストラップを使っても高重量は持てません。グリップを鍛えておくことで、さまざまな種目をよりオールアウトに近づけることができるでしょう。

 

 

根性だけで筋肉はつかないが、いくら完璧なプログラムでも最大努力で取り組めなければ、 望む成果は得られない。

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