【コラム】停止筋肉 アイソメトリックトレーニング

「アチョー!」とスクリーンで怪鳥音と共に、躍動感溢󠄀れる鋼の肉体を披露していたブルース・リー(ちなみに日本語吹き替えでもあの怪鳥音はリー本人のものだそうです)。そのブルース・リーも実施していた、アイソメトリックトレーニングは動きは不要?躍動感一切ないじゃん!

 

 

筋トレって楽しいですよね。筋肉がパンプして太くなったり、使用するプレートの枚数が増えたりと目に見えて自分が逞しくなっていく様が出ますから。

しかし、この停止筋肉のトレーニングの成果は外見や数字で表せるものではありません。

倉本成春師範(修己会最高師範)曰く「停止筋肉の鍛錬は目に見えるものではなく、感じるものだ」。

トレーニング自体は地味でつらいものになりますが、継続することで確実に成果を体感できることと思います。

さあ、感じながら筋トレを極めていきましょう!

「Don’t think. Feel!」

「Be water!!」《ブルース・リーの格言》

 

アイソメトリックについて

一般的なトレーニングは身体を動かすことによって効果を得られるものです。

例を挙げると、ニ頭筋を鍛えるのであれば、カールのように肘を曲げ伸ばしするといった動きの伴うものが普通です。この時、筋肉は縮んだり伸びたりと長さを変えながら、力を発揮しているわけです。

アイソメトリックは、動きはないが、筋肉は使われているというものです。

二頭筋でいえば、カコブを出して見せているときのような状態です。このとき、筋肉は長さは変えませんが、力を発揮しています。

 

パワーラックを使用したアイソメトリックス

 

 

アイソメトリックの効果

・最大筋力の向上

・競技で使われる角度を集中して強化

・事前疲労的な使い方

(プレトレーニングとして行うことで、トレーニングで目的の筋に効かすことが容易となる)

・スティッキングポイントの克服

などがありますが、完璧なトレーニングというわけではなく、心肺機能の向上が見られなかったりと問題点はあります。

他のトレーニングと併用することで高い相乗作用が働き、いい結果が得られることでしょう。

 

トレーニングの欠点として、通常のように重量で表記できるものではなく、漸増的に負荷を増やしているかの判断ができないという問題があります。

全力を出すといっても、体感というのはアテにならないものです。それをクリアしたのが、バーベルとラックを使ったこの方法です。

適度な位置(筋肉に負荷が乗る関節で重量を支えない位置)にパワーラックのピンをセットし、その地点にバーを押し付けるようにします。

この際、バーベルにプレートをつけることで下に働く力が加わり、押し付ける力が弱まるとバーベルが落ちてしまうので、どの程度の力を出しているのか把握しやすいでしょう。 安全面を考え、バーベルの下にセーフティを設置しましょう(写真ではセーフティは使用していません)。

目標保持時間をクリアできるようになったら、重量をアップしていきましょう。

 

<雑誌P59の写真の説明>

上→肘が伸びきらない位置にピンをセットし、バーベルを押し付けます。

下→膝と股関節が伸びきらない位置にピンをセットし、バーベルを押し付けます。

 

 

帯と棒を使用したアイソメトリックス

先に紹介した方法は器具を使用せずに行うものでしたが、この方法は丈夫な棒と丈夫なロープを使ってトレーニングします(写真では1本ですが、2本あると良いでしょう)。

使用方法は、棒にロープを結び、ロープの端を踏みながら棒を握り、行います(棒とロープが2本ずつある場合は、棒の両端にそれぞれのロープを結びつけ固定すると、より行いやすいでしょう)。

種目や角度によって長さを調整します。ほぼ全てのバーベルトレーニングをアイソメトリックスで再現できます(クリーン等除く)。

その他、スティッキングポイントを克服するためにも使用できます。

例として、バーベルカールを行う際、一番きつく感じ、動きがはりついたようになってしまう地点があるかと思います。そのような地点をスティッキングポイントと呼びます。

そのスティッキングポイントにロープの長さをセットして、アイソメトリックを行います。

このトレーニングによって、その地点の筋力が強化され、スティッキングポイントの克服に一役買ってくれるでしょう。

 

プレス

写真のような位置で上方に伸ばすようにします。

効く部位 (三角筋、上腕三頭筋)

 

ロウイング

前屈し、肘を後方に引くようにします。

効く部位 (広背筋、三角筋、上腕三頭筋)

 

カール

上腕三頭筋を意識し、肘を曲げるようにします。

効く部位 (上腕二頭筋)

 

スクワット

肘の内側にバーを置き、立ち上がるようにします。

効く部位 (臀筋、大腿四頭筋、ハムストリングス)

 

アップライトロウ

肘を高い位置に上げるようにします。

効く部位 (三角筋、僧帽筋、上腕二頭筋)

 

 

一人徒手抵抗

トレーニングを継続する上で大きな壁となるのが、時間ではないでしょうか?ジムへの移動、プレートのつけかえ、トレーニング時間、シャワー等…。

そのような問題を解決するのが一人徒手抵抗トレーニング。

器具を使用せず、場所も選ばず、思い立ったら即トレーニング。心肺機能にも負担がかからないので、汗も出にくくシャワーいらず。

今このページを読んでいるあなた!そこは自宅?電車?それとも立ち読みでしょうか?

その場で早速チャレンジしてみてください。

※場所は問いませんが、空気は読みましょう。

 

膝伸展、屈曲(レッグエクステンション&カール)

両足を写真のように重ね、上の足はレッグカールのように膝を曲げようと、下の足はレッグエクステンションのように膝を伸ばそうと、互いの足で抵抗をかけます。上の足はハムストリングス、下の足は大腿四頭筋が鍛えられます。上下の足を入れ替え、膝を曲げる角度を変えて、数セット行います。

 

大胸筋(フライ)

胸の前で合掌して、左右の手を押し合うようにします。大胸筋を意識して行います。バリエーションを混ぜながら、数セット行います。

バリエーション

手を合わせる位置をずらして、角度を変えて鍛えます。

 

首押し(前後左右)(ネックエクステンション&フレクション)

額に手を当て、抵抗をかけながら、顔を前に倒すようにします。写真のように、前後左右行います。首はデリケートな部位なので、慎重に行いましょう。胸鎖乳突筋、僧帽筋が鍛えられます。

 

顔の前で手を組み開く(リアレイズ&ロウ)

写真のように顔の前で手を組み、左右に開くように互いの手で抵抗をかけます。組む位置をずらして、数セット行います。三角筋、広背筋、握力が鍛えられます。

 

肘屈曲、肘伸展(カール&トライセップスエクステンション)

両腕を写真のように重ね、上の腕はエクステンションのように伸ばそうと、下の腕はカールのように曲げようと、互いの腕で抵抗をかけます。上の腕は上腕三頭筋、下の腕は上腕二頭筋が鍛えられます。上下の腕を入れ替え、曲げる角度を変えて数セット行います。

 

腹部(クランチ)

椅子に座り、両手を両膝に押し付けるようにし、胴部を丸めるように腹筋を緊張させます。

 

 

停止筋肉

倉本師範に直接ご教授頂いた鍛錬法です。詳しく学びたい方は倉本塾へどうぞ。

自重で姿勢をコントロールする能力が身につきます。

そこに立っていろと言われたら、誰でも立ち続けることはできるでしょう。しかし、空気椅子のように、しゃがんだ姿勢を保持することは難しい(直立姿勢は関節で支えられるのでラク。筋力発揮的にも浅いしゃがみはラク。しかし、深くしゃがんだ姿勢では筋肉に負担がかかり、筋力発揮的にも弱い)。

そのような状況でも、身体をコントロールできるようにするため、この停止筋肉のトレーニングがあります。

このトレーニングを行うことで、腰が定まるのでバランスを崩さなくなります。

スポーツでは、ある一部は動かず、他の部位は動かすといった身体の使い方が多くあり、このような能力の向上も得られます(上体は姿勢のコントロールが容易なので行う必要がありません)。

 

四股立ち

ワイドスタンスで立ち、写真のように、大腿が水平になる位置で静止します。

 

NG (NG例:しゃがみが浅い)

 

猫足立ち

後ろ足に全ての重心をかけて立ちます。前後の足を入れ替え、左右均等に行います。

 

 

静止懸垂

1つの種目でも、可動域によって発揮できる力に違いがあります。したがって、フルレンジで行う場合には一番弱い可動域に重量を合わせなければならないのです。そして、その弱い地点が限界に達したら、トレーニングは終了です。

その問題を解決するために、可動域をいくつかに分けて、それぞれにトレーニングをします。

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